仕事をするために必要な時間とお金で実質時給を知ろう

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お金とは安全や力を示すもの、ご褒美であると考えると、人はその基準に準じて物事を考えます。だからこそ、物や贅沢にお金の方向性が行きがちでした。しかし、お金とは人生の残り時間を削った物だと考えれば、今まで使ってきたものは、果たして正しいお金の使い方だったでしょうか。

経済の世界には、よく「名目」と「実質」という言葉が使われます。名目とは表面上という意味、実質は実際のという意味です。金利の世界には名目金利と実質金利というものがあり、これらの意味を理解しないと経済的な考え方で物事を判断できません。

名目金利というのは、いわゆる銀行預金にあるような普通預金や定期預金の金利のことです。実質金利は、そこにインフレ率を差し引かなければいけません。例えば定期預金の金利が0.002%(2021年8月現在)だとして、物価の上昇率が仮に1%だとした場合、実質金利は-0.998%という表現になります。

簡単に説明すれば、物の値段は上がっているので表面上の金額は変わらなくても、お金の物を買うための力(購買力)は弱まっているので、金利で物価の上昇分を相殺できなければマイナスになります、という意味です。

これを時給に当てはめてみましょう。例えば、週に40時間働き、5万円を稼ぐとします。この場合、時給は1,250円ということになるでしょうか。これは上記の言葉で表現するなら名目時給です。単純に計算すれば確かにこの時給にはなります。

ですが、実際のところ、この5万円を稼ぐためには、あらゆる資源がしようされていることはわかっているはずです。仕事をしなければ使わずに済んだお金や時間は、この5万円を稼ぐためのコストとして支払われています。

まずは通勤時間です。家から職場に通う、そして帰宅する際に、時間かお金もしくはその両方をしようしています。例えば通勤に車をしようしている場合、車を維持するためのガソリン代、オイル交換代、洗車、保険料などがかかります。ガソリン代くらいは出してくれるかもしれませんが、オイル代や保険料や洗車代までは普通の企業は面倒見てくれません。

仕事着はどうでしょうか、特にスーツを着用する仕事をしている場合、定期的にスーツを買い替えなければいけません。また、革靴やハイヒールも定期的に交換や修理をする必要があります。1週間分のネクタイ、ストッキング、ハンカチなど、揃えなければいけないものは実に多いです。

食事代はどうでしょうか。日中仕事をしている人は、どうしてもお昼は外食かお弁当になってしまいます。お弁当で安く済ませることはできますが、外食ではそうはいかないものです。休憩のためのコーヒーも勿論コストです。

何よりも仕事によって背負わなければいけないストレスは大きなコストです。仕事から帰り家に帰った時、やる気をみなぎらせ、充実して帰れていますでしょうか。家族や友人と有意義な時間を過ごせていますか? クタクタになって酒やお菓子をつまみながらテレビかパソコンやスマートフォンの画面を見ながらダラダラ過ごしていないでしょうか。これは会社のストレスからくる無駄に消費される時間なのでコストです。

週末の気晴らしをしていませんか? そもそもなぜ気晴らしが必要になるのでしょうか、人生が充実したもので生き生きとしていれば、気晴らしなんてする必要ないはずです。退屈で苦痛な平日をやり過ごした自分へのご褒美は、本来仕事をしていなけばやらなくて済むものなのでコストです。

お休みに出かける、旅行に行く、素晴らしいことです。ですが、問題はその理由です。異国の文化を勉強するとか、地方の生活や美しい景色を見るとか、大自然に触れるということ自体は素晴らしいものですが、それが日々の会社のストレスを発散し、週明けの月曜日に臨むためだというのなら、それは仕事がなければ行かなくてもよかった気晴らしに含まれるのでコストです。

もっと分かりやすく、病気も怪我も仕事から来るものであればコストです。ストレスは万病のものとです。病気や怪我をすれば、その治療にお金がかかります。病院に行く時間もコストです。本来は支払わずに済んだかもしれないものです。順番待ちをしている時間もコストに数えてください。

他にも仕事をしている代わりに支払っているものがあれば、全てコストとして計上しましょう。仕事上取らなければいけない資格があれば、その受験料やテキスト代金、勉強時間もコストです。これらを全て上記の労働時間と賃金に増やしたり減らしたりしてみましょう。

ここでは仮の計算をしてみましょう。通勤時間は一日往復で2時間、週で10時間です。ガソリンやその他の支払いで週2,000円くらい。仕事着は週で2,000円を使うと考えます。日々の着替えは12分、週で1時間です。食費は1日余計に1,000円、週5,000円、時間は1時間が5日で5時間使用します。ストレスに纏わる出費が週で1万円、時間としては10時間くらい計上してみます。腰痛で病院にかかるたびに1,000円、時間は1時間かかります。

ここまでの仮定を合計すると次のようになります。

66時間(週あたりの労働に関係する時間の合計) ÷ 3万円(給与から仕事に関わる出費を差し引く)

この計算式で計算し直すと、仕事に関わる時間やお金を控除して、実際の時給を弾き出せます。その時給は454円です。本当は1,250円だと思っていた時給は、仕事によって使用しなければいけないお金や時間を控除して考えると796円もマイナスだったのです!

みなさまも自分の労働時間に仕事で必要になる時間を足し、給与から仕事によって支払われるお金を差し引いて計算してみてください。それが本当の時給です。さあ、果たしてその時給と仕事は見あっているでしょうか?

あなたが普段支払っているものは、仕事に使われていませんか。ガソリンも、ランチ代も。テレワークならそういったコストもかからないのではないですか。今こそ、お金を稼ぐ事ではなく、お金との異常な関わり方を見直す本気の取り組みが必要です。

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