投資で大半の人が失敗する原因は損失回避と時間割引!?

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投資で失敗する人は大体みなさん同じような理由です。もちろん銘柄選びそのものを間違えている人もいますが、損失の大半の理由は心理的な原因です。株式なり、投資信託なりを運用したことがある方であれば誰しもがこんな経験をしたことがあるのではないでしょうか。

Aさん
Aさん

買った株が大きく値上がりしたので利益確定したのに、その後もどんどん株価が上がっていった。売って失敗したな〜。

基本的に投資で失敗する人は、目先の利益に囚われてしまう人です。少し上がったら売って、少し上がったら売ってを繰り返していると、いずれ来る相場の暴落に巻き込まれてそれまでの利益を一瞬に吹き飛ばしてしまったりします。今回は投資における損失の原因の一つ、時間割引についてお話します。

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将来の報酬よりすぐもらえる報酬を重視する人間心理

投資の世界には、損小利大という言葉があります。損失は小さく利益は大きくという、まあ当たり前の意味なのですが、実際にはこれをしっかり意識して行うのは結構難しいのです。その理由の一つに時間割引という考え方があるのです。

簡単な例を出しましょう。ある人から「今すぐに1万円貸してくれれば明日には2万円にして返すよ。でも5年待ってくれたら10万円を上げるよ」といわれたとします。さあ、どちらを選ばれますか?

多くの人は2万円を選ぶのではないでしょうか。人間は今すぐもらえる報酬の方が、遠い将来にもらえる報酬よりも価値を大きく感じるという性質を持っていることを行動経済学で理論立てています。もらえる時間が遅くなればなるほどその価値を低く判断するようになる人間心理を経済学では時間割引と表現しているのです。

この性質を利用しているものは多いですが、例えば定期預金で「年利1%の1ヶ月もの定期預金」なんてものがあったら、1ヶ月で1%の金利もつくのかと興奮してすぐに定期を作成してしまうかもしれません。1っヶ月後には利息が入ってくるなんて嬉しいですよね。でもあくまで年利なので、実際の利率はその12分の1になるので大した利率ではないのです。

ダイエットの失敗も実は時間割引が原因!?

人間はその心理性質上、未来になればなるほどその価値を軽くみてしまうというものです。

ダイエットに失敗する理由もこれだと言われます。将来の体重減少よりも今の美味しいご飯が重要視されてしまうのです。なんとなく身に覚えがあるのではないでしょうか? 私はありまくりですね。

体重を減らしたい、もっとお腹をすっきりさせたい。そういう思いは常々抱いているのですが、街を歩けば美味しそうな誘惑がひっきりなしです。最近は油物は食べなくなりつつありますが、それでもマクドナルドのフライドポテトをみると食べたくなります。

将来体重を減らし、スマートな体になれるとしても、それがいつになるか分かりません。だったら、目の前にある美味しい物を食べた方が幸せじゃないでしょうか?

これはよくよく考えると投資を行う際にも同じような考えが浮かびませんでしょうか。将来的にはそなりの利益を出してくれる期待のできる金融商品を購入しても、それがいつになるかは分かりません。だったら、目の前にあるわずかな利益でももらっておいた方がいいと思いませんか?

これが時間割引という罠なのです。

時間割引を助長する損失回避の非対称性

目先に利益に踊らされず将来を見据えるべき、と言われてもなかなか難しいのです。その理由は、損失回避の非対称性というものが原因です。

長期的な視野で望まなければいけないと理解したして、それではと株式を長期保有することに決めました。購入した株価はゆっくりと、しかし確実に株価を上昇させていきました。半年後、株価は最初よりも30%も評価額を増やしてきました。素晴らしい結果です。

時間割引の罠に陥らないようにするには、それで満足することなくそのまま保有を続けるべきなのですが、ここで障害となってくるのが損失を回避しようとする人間心理です。

ノーベル賞を受賞したダニエル・カーネマンとスタンフォード大学教授のエイモス・トベルスキーという人物はプロスペクト理論の中で人間の損失を回避したがる心理を発表している。

この発表によれば、人は勝つ喜びよりよ負ける悔しさの方が2倍から2.5倍重く考えてしまうということだそう。つまり損失の痛みは利益の嬉しさよりも大きいのです。

「ジャンケンして勝てば1万円を上げるが負ければ1万円を没収する」

こう言われたらこの勝負乗りますか? 多分乗らないんじゃないでしょうか。でも

「ジャンケンして勝てば2万円を上げるが負ければ1万円を没収する」

この条件ならちょっと検討しませんか? 最初の勝負には抵抗がある人でも次の勝負には乗るかもしれません。これが損失回避の非対称性というものです。勝ち負けは等しく考えられないのです。痛みや苦しみを抱えるのは誰だって嫌です。だからそちらの方がより強く意識してしまうのです。

ある程度保有銘柄が利益を出していると、せっかくの利益、もしも今後相場が崩れて下落したら損失をしてしまうかもしれないと考え、いてもたってもいられなくなりやがて保有銘柄を売却してしまうのです。

長期保有の障害は時間割引と損失回避の非対称性なのです。

短期売買は投機の世界です。つまりはギャンブルです。ギャンブルは取引回数が多ければ多いほど損失する可能性が高まります。もちろんギャンブルの才がある方であればそちらの方が利益を出せるかもしれません。

実際、短期売買には短期売買なりの手法があります。いろいろなトレーダーはその正攻法で日銭を稼いでします。しかし、短期取引の手法はそれ相応に痛手を負いながらたくさん経験して自分のマインドもセルフコントロールしなければいけません。

言葉で表現すれば簡単そうですが、これは予想以上の苦しみを伴います。しかも、それでいて必ず利益が出るとは限りません。日々これでいいのかと迷いながら、すり減っていく評価額を眺め、失っていくお金に不安と焦りを押し殺してそれでもなお取引を続ける覚悟が必要です。

投機には向き不向きがあります。また上記の不安を受け流しながらただ冷静にトレードをこなす能力がないとトレードはうまくいきません。私もいろいろ経験してきてその難しさは理解しているつもりなので、このブログではこの手法は勧めません。修羅の道です。

では長期投資が大事だと結論が出ても、時間割引と損失回避の意識がこれを邪魔します。トレードに係る神的疲労と比べれば大したことではありませんが、やはり頭の中をグルグルめぐってしまいます。

これらの罠から抜け出し長期投資をするには正しい株式投資との向き合い方を覚えなければいけません。それは投資の神様であるウォーレン・バフェット氏が幾度となく教えてくれています。

当ブログではウォーレン・バフェット氏の考えを広めてまいります。参考にしていただければ幸いです。

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