投信の手数料をバカにするのに宝くじを買う合理性は?

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宝くじ、お好きな方多いですよね。今月は初夢宝くじというくじが販売中であり、1等前後賞合わせて2億円だそうです。来月は東京2020協賛ジャンボ宝くじが発売され、こちらは1等前後賞合わせて3億円だそうです。夢が広がりますね!

しかし、宝くじの手数料がどれくらいかかっているかを知っている人はほとんどいないと思います。誰もそんなことまで考えてくじは買わないでしょう。実はものすごい手数料がかかっていると思ったら、それでも宝くじを買いたいと考えますでしょうか。

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宝くじの売り上げの内訳をご存知ですか?

公式HPでは丁寧に平成30年度の販売実績を掲載しています。総額では8,046億円が販売されたそうです。この売り上げ、最終的にはどのように振り分けられたのでしょうか。

収益金の使い道と社会貢献広報 | 宝くじ公式サイト
宝くじにまつわるデータや歴史、当せん者のエピソード、収益金の使われ方など宝くじのことがもっとよくわかる情報を提供しております。【宝くじ公式サイト】では、ジャンボ宝くじ等の普通くじ・スクラッチ・ロト7・ロト6・ミニロト・ビンゴ5・ナンバーズ4・ナンバーズ3・着せかえクーちゃんといった各宝くじの特徴や、宝くじ公式サイトでの...

*宝くじ公式HPより。

38.2%・・・地方公共団体の収益。

1.3%・・・広報費用

14%・・・印刷費や売り捌き手数料

46.5%・・・当選金支払金

さて、この内訳からもお分かりのように、最終的には53.5%は手数料として徴収されていることになります。ものすごいコストになっていることがおわかりだと思います。

それに対し、果たしてどれだけ利益を得られる期待ができるのでしょうか。博打やギャンブルでは還元率や期待値といった指数が使われます。

還元率というのは、売り上げ総額に対してどれくらいの支払いをするか、というものです。5000億円の売り上げに対して5000億円の支払いをする場合、還元率は100%になります。この場合胴元に入ってくる手数料は0円なので事実上はあり得ませんね。

この還元率に関しては、法律で50%を超えてはいけないという決まりがあります。ですので、必然的に少なくとも半分は手数料として持っていかれるということです。

確率論の世界には期待値と呼ばれるものがあります。意味はギャンブルなどでの掛け金に対して戻ってくる見込みのある金額をさします。ここでは難しい計算は省略しますが、大体還元率と同じくらいになるようです。

簡単に言えば、最初から50%は手数料として取られるということです。これ、結構えげつないと思いませんか? 例えば投資信託の購入手数料などは色々と世間で風当たりは厳しいですが、それでも高くても4%弱でしょう。もちろんこの手数料も決して安くありません。個人的には購入手数料が3〜4%もある投資信託なんて買いたくもありません。ノーロード一択です。

宝くじを金融商品としてリスク説明をしてみよう。

宝くじがもし債券や投資信託と同じように証券会社や銀行で販売している金融商品の一つであったとしたら、どのように説明されるべきでしょうか。考えてみましょう。

銀行員
銀行員

今日はちょっと面白い商品をご案内したいんです。これなんですけど、宝くじって言います。実はこれ、うまくいけば一瞬で億万長者になれる可能性を秘めてるんですよ!

ええっ、そんな商品があるの!? 億万長者って具体的にどれくらい儲かりそうなの?

銀行員
銀行員

実はですね、相場のタイミングにもよりますが2億から3億円は期待できます。年末だともしかすれば7億円も利益を稼げるかもしれません!

そんなになのっ!? それはちょっと・・・いやかなり興味をそそられるけど。でも結構お金がかかるんじゃない?

銀行員
銀行員

ご安心ください。最低購入単位は200円や300円から始められます。あとはお客様の御資金の余力に応じてお買い求めいただければと思います。

結構小額から始められるのね。良いかもしれないわね。でもリスクとか手数料とかもかかるんでしょ?

銀行員
銀行員

そうですね、その辺りは申し訳ありません、こちらも手数料でご飯食べさせていただいてるので・・・。手数料なんですが、購入時の手数料として50%をいただきます。また、先ほどの2億3億円の利益を得られる確率は1年以内に交通事故で死亡する確率よりも低いです。

ええっ!?

茶番でしたが、実際のところ宝くじを購入するということは50%近くの手数料を払った上で、結局当選せず終わる可能性がほとんどだということです。確かに確実に当たりくじは存在しているので、誰かしらが当選をして億万長者になっているでしょう。しかしその確率は途方もないほど小さいのです。購入している方は肌で感じていることだとは思いますが、かなり部の悪いギャンブルです。

どんな商品でもコストを意識しましょう。

投資信託の手数料が高いと怒り、損失をすると感情をあらわにする方がいますが、宝くじはどうお考えになるでしょうかと聞くと、「あれは夢を買うものだからな」と仰られたりします。じゃあ投信も資産増加の夢を見ると表現してもおかしくないのではないでしょうか。手数料はよほど宝くじの方がえげつなく取っていますよ。

宝くじのことを批判するつもりはありません。購入者から集めた資金は国内の地方公共団体に回され運用されるのですから、海外に送金されてしまうパチンコなどなどと比べれば全然マシでしょう。

重要なのは、商品を販売するには何かしらの手数料がかかっているということです。スーパーのトマトが例えば100円で販売されていたら、おそらく原価は30円くらいでしょう。残りはコストなんです。

重要なのはコストに対する意識を持つことです。お金を考える際にはいわゆる金融リテラシーを持つべきだと言われます。これはお金やお金の流れにまつわる経済的知識のことですが、このリテラシーを持つことで世の中のいろいろな罠を回避できるとされます。

投資商品が他の商品と違うのは、リターンが未確定であるということに尽きると思います。掃除機を買えば、どんな性能のものであろうととりあえずゴミを吸い取るという最低のメリットがあります。しかし株式や投信などはどれくらいの利益が得られるか想像もつきません。もちろん正しい意識で取り組めば利益は自ずと出てきますが、それがどれくらいで、いつになるかはわかりません。

これをうまく逆手にとって営業員は提案をしてきます。銀行や証券はリスクは顧客に負わせて手数料だけは回収するという不公平極まりない商売をしています。運用結果は自己責任という名のもとに身勝手な営業をするのが彼らです。コストに対する還元率をしっかり考えて営業の話は聞いてください。

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