収入が増えるほど支出も増加する

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たいていの人は収入が増えればもっと豊かな生活が送れる、生活に余裕が持てると考えます。ですが、とあるイギリスの学者が提唱した法則によれば、人は収入が増えれば比例して支出が増えるとしています。これを

パーキンソンの第二法則」とよびます。

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支出の額は、収入の額に達するまで膨張する

これがパーキンソンというイギリスの政治・歴史学者が1958年にある論文の中で提唱した法則です。他にも第一法則がありますがそれは別記事で解説させていただきます。

よく貯金ができないという人がいます。わりと一般的な意見ですが、こう言った人にはこの法則を利用してみると案外貯蓄がしやすくなる可能性があります。人間は別記事でも解説したように、時間割引という影響で将来的なものよりも即物的なものを優先する性質があります。

人は将来のために今を我慢する事を基本的に嫌がるので、お金を貯めておかないと色々不安になることはわかっていても、そのために今を我慢するということはすごいストレスになるんです。そして、手に入ったお金は全て使ってしまい、給料日前になるといつもカツカツでコンビニ弁当さえ躊躇してしまう。

今は収入が月20万円だけどいつも余裕がなくなっちゃう。25万円になれば、5万円は貯金できるのになあ

このような嘆きがあるとして、でも実際に収入が25万円になると、おそらく25万円を使ってしまい、再び余裕がないと嘆くようになります。毎月のお給料で、残った分を貯金しようと考えている人は、大体残らないものです。私の身近にいる人もそんな感じでした。

最初から収入を減らしてしまえば良い

この解決策は、お金の教本には色々なところで書かれている基本的な話ですが、収入の残った余りを貯金するのではなく、一定金額を収入があった時点で退けておき、無いものとしておくのです。

昔からよくある定期積金や積立投資信託などがこの典型的な例でしょう。毎月20万円の収入があった場合、その内の10%ないし20%をこのような金融商品に振り分けてしまい、あたかも最初から収入は18万円、16万円だったとしてしまえば良いのです

自動引き落としにしてしまえばいずれ落ちていたことさえ忘れてしまうくらいになります。これは上場企業の従業員が行う持株積立や財形貯蓄もそうです。あらかじめ給料から天引きにされて普段は目に見えないところで貯められているので気がついた時にはそれなりの貯蓄が出来上がっているのです。

典型的な方法ですが、これらは理にかなった貯蓄システムだったんですね。

オススメはつみたてNISA

パーキンソンの第二法則を回避して、資産形成を加速させるためにはただ貯金するだけでなく、運用も合わせて行い貯蓄の強化を図るに合理的なのは政府が家計の資産形成支援として打ち出したつみたてNISAでしょう。

これは限られた運用効率や手数料の低い投資信託を毎月最大33,333円まで、年間で40万円まで積み立てることができ、売却時に譲渡益が出ていた場合の税金が免除されるというものです。通常株式や債券や投資信託などの金融商品では利益が出た際に20.315%の税金が課せられるようになっています。

100万円の利益が発生した場合、およそ20万円は税金で持っていかれてしまいます。これはかなり痛い税金です。それが非課税になると考えるとかなりの恩恵です。金融庁のHPではつみたて投資をする事で得られる資産の増加を統計で公開しているので覗いてみるのもいいと思います。

まとめ

人間の性質として、収入が増えればそれに応じて支出も増えていくので、お金を管理する術を身に付けないといつまで経っても貯金はできないという事を、パーキンソンの第二法則を使ってご説明しました。人はあるだけ使ってしまう性なので、これをどうにかしないといけないよという話です。

そのため、敢えて収入を減らす事で貯金をするシステムを作りましょう、その手段として収入が入った時点で一部は無かったものにして投資に回す事で意図的に収入を減らし資産を増やしていこうという貯蓄プログラムの推奨です。

この収入の一部を予めよけておくという考え方は、100年前から世界で読まれ続けている有名な蓄財の名著とされる「バビロンの大富豪」の黄金の7原則の一つ目としても書かれています。この著作の中では最低でも1割を貯蓄に回せと書かれています。

同じような事を投資の神様であるウォーレン・バフェット氏も話されています。世界の著名人が言うのだから、間違いはないでしょう。私も毎月つみたてしてます。

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