3分で分かるミスターマーケット

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ミスターマーケットというのは純粋な株式用語ではないですが、株式投資を行う上でとても重要なキーワードだと思っています。株式市場と対峙する時、このミスターマーケットの話はとても役に立ちます。

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躁鬱なミスターマーケット

投資の神様と言われるウォーレン・バフェット氏には何人か師と呼ばれる人物がいます。その一人であるベンジャミン・グレアム氏という人物が作った仮想の人物、それがミスターマーケットです。株式市場を一人の男に例え、彼にどう付き合っていくべきかを説明されています。

ミスターマーケットはとても気分屋です。あなたの毎日株価を提示してきます。彼は自分が保有している株式をあなたに買い取ってもらうか、あなたが保有している株式を買い取るために日々訪ねてくるのです。

市況環境が良い時は、やたらと楽観的で強気な株価を提示してきます。彼は損をしたくいないので高値を示してくるのです。しかし、逆に企業や世界の先行きが暗く未来に希望が見出せないほど落ち込んでいるときは、とても弱気な値段の株価を提示してくるのだそうです。

相場が悪い時は、あなたがたくさんの保有している株式を自分に売却してくるのではないかと恐れるため、彼は売値を安く提示してくるそうです。つまり、企業の本来の価値などはお構いなしに、その日の気分で株式の値段はコロコロ変わるということです。

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日々の値動きを追う愚かさ

株式市場とはミスターマーケットのようなものだという話です。日本で言えば、市場は毎日午前9時に開き、お昼を挟んで午後3時まで取引が行われます。

その中では、企業分析をして理論的な株価を計算して取引するもの、単純に株価の推移だけを見て今が割安かどうかを考えて取引するもの、市場を荒らして利鞘を狙うもの、世界中の実に沢山の投資家が蠢いているのです。

そこにマクロ的な要素が入り込んできます。アメリカの大統領がどうだとか、中央銀行の政策決定の結果とか、台風とか、ウイルスとか、地震とか、どこかの国の経済成長速度が落ち込んでいるとか、あるゆる理由で市場は右往左往しています。

株価というものは、最終的には企業の業績や財務によってその結果に収斂していくことは過去の値動きによって明らかにされています。ですから、マクロ的な動きで売るだの買うだのを判断すること自体が、本来おかしなことなのです。

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価格よりも価値を

バフェット氏の考える投資の成功は、明日や一年後に株価が上がっていることではないと話しています。保有している株式が、企業が何を生み出すかによって測られるものだと説明しています。

株価というものは、前述したとおり企業の業績には関係ないところで上がったり下がったりをしていることがほとんどです。これはよく考えてみれば当たり前ですよね。昨日と今日では何も変わっていないのに、どうして販売価格がころころと変わってしまうのでしょうか。

スーパーマーケットに行って、昨日のトマトの値段が今日と比べて大きく変わっているなんてこと、そうそう無いと思いませんか? だって昨日と今日のトマトの価値が変わってるわけでは無いんですから。

株式市場はオープンで誰でも参加できるので、売り買いの受給で価格が変わってしまうだけです。それも企業の業績とか関係ないところで売り買いされることが多いので、正しい株価でなんて取引されないことがほとんどです。しかし人は株価で判断をしがちです。

大切なのは企業がしっかりと利益を出して、株主に還元して、残った資金を設備投資なり今後の事業のために使って成長することです。株価が反映されるのは遅延するかもしれないですが、いずれその業績を反映します。大事なのはあくまで企業です。株価ではありません。

おすすめは、株価ではなく決算発表や経営者の発言です。その企業にどんな将来的なビジョンがあり、株主にどれくらい還元するかをみることです。株式の値段ではなく、ビジネスの部分に注目すると、株式投資の変わった景色を見つけることができると思います。

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