コロナウイルスのパンデミックにより世界経済の悪化が把握し切れなくなってしまったことで市場は大きく同様し株価は日経平均株価やNYダウなどの指数ベースでも30%以上の下落という大暴落を喫しました。
現在でも感染者は拡大期にあり各国の主要都市で外出禁止や生産停止、移動制限による経済打撃は今後も大きくなっていくと予想されています。しかし、金融市場の混乱を食い止めようと各国の中央銀行も躍起になっています。
そんな中で日本銀行も量的緩和の強化として買い入れ最大額の倍増を提示しました。当初は限度額を増やしただけではないかと懸念されていましたがここ数日1日のETFの買い入れ額が3倍弱になりもはやすごい勢いで日本株を買い付けています。
2019年、日銀は日本株を支え続けた存在でした。投資家としては、日本の株式市場が弱くとも大きく下がれば日銀が買いを入れてくるという期待を支えに日本株の買いを行っていたわけですが、最近の爆買いにより下支えが確かなものと感じたか、米ドル円が円高推移していないこともあり日本株は比較的堅調に推移しました。
また、FRBが臨時に開いた会合で資金需要に対応するため量的緩和を実質的に無制限にする措置を発表。米国株先物はこれに好感しての買いが優勢になった模様。世界中で金利がほとんどゼロ付近まで下げる国が多く出てくるなど、世界は今回のリーマンショック以来の大きな世界経済減衰を緩和させんと矢継ぎ早に政策を発表しています。
状況としては、かつてないほどの世界的緩和状態となっていくのは間違いありません。今まで散々金融緩和の限界などを語らっていたことなど遠い過去になってしまったかの如く、怒涛の金融緩和の大波が金融市場を押し寄せています。
コロナウイルスの問題がない状況でこれらの政策をすれば株価は未曾有の爆上げをするでしょう。そのレベルの規模の措置です。むしろこれだけやって株価が安定しなければもはや打つ手が無いのではないのかとさえ思えるレベルではないでしょうか。
ドル需要が逼迫する恐れから米国債や金さえも売られドルを買われていたので、この問題が落ち着くことになります。ドルは売られやすくなるのでドル安に推移しやすくなりますが金融市場のセンチメントが上向けばリスクを取りに来る投資家も出てくることが考えられます。
現状コロナウイルスによる景気悪化の全体像は読めていません。各企業は収益悪化を避けられない状況であり体力のないところから倒産していく危険性もあります。連鎖倒産になれば日本経済にさらなる打撃を与えかねない状態で、中央銀行とコロナウイルスとの戦いを呈しています。
個人的にコロナの影響はまだしばらく続くと思われますが、市場はすでに売られすぎの状態であり、金融政策も異例続きの発表を行っていることから次第にリスクを先行して取りに来る投資家も増えてくると予想します。
この環境下では買いたい投資家は潤沢な資金をスタンバイさせて相場の転換点を待ちわびている状態です。上がり始めれば株価が上昇していくスピードは速いでしょう。しかし、いずれにせよ企業の将来的な業績予測は困難な状態にあることから反発後にはある程度まで戻してもコロナウイルスが問題視される前に戻ることは難しいでしょう。
いずれにせよ、ここら辺あたりで様子を見ながら買っていくというのは良いかもしれません。いつだって底値を予想できる人間はいません。底値とは将来に過去を振り返ったときに初めて分かるものであり、運以外で底値を拾える人はいないでしょう。
引き続きコロナウイルスの影響は継続しているのでネガティブな材料で株価が下落するリスクは常に孕んでいますが、時間分散をはかりつつ買っていくには良い水準に来ていると思います。
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