インフレの国の通貨の価値は下がる。

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インフレーションという言葉はご存知だと思います。物価が上がっていく状態のことを指します。スーパーで買う日用品や食材から、車や家もあらゆるものの値段が上がっていくことですね。2012年から安倍政権が金融政策で目指しているのがこのインフレです。

海外投資をする際、日本よりもインフレの国は多いです。ほとんど大半の国は日本よりもインフレ率が高いです。そして、そういった国に長期投資をする場合、為替レートは円高に推移しやすくなるというお話です。つまり、為替差損をしやすくなるのです

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お金の力から為替レートを考える

為替レートを決定する理論というのはいくつかありますが、そのうちの一つに購買力平価説というものがあります。為替レートの決定要因を購買力から考えるものです。

購買力というのは、お金のものを買う力のことを指します。読んで字の如くですね。100円の商品Aがある場合、それは100円で買えるということになるのですが、もしも物価が上がり、Aが105円になってしまったら、100円では買えなくなってしまいます。

この場合、100円の購買力が下がったと表現できます。購買力に関してはhttps://theloprex.com/post-76/にも説明をしていますが、物価が上がっていくということは、それだけお金のものを買う力が弱まっていくということなんです。

ここで問題です。

さて、この購買力という考え方を二つの国で比較して簡単な問題を考えてみましょう。

・日本は金利0%、物価の上昇も0%で全然インフレになっていないとします。

・かたやアメリカは金利が2%、物価の上昇も2%だとします。

・為替レートが1ドル=100円であると仮定します。

とある車がアメリカでは1万ドル、日本では100万円で販売されていた場合、1年後の車の値段は日本では変わらず100万円ですが、アメリカでは1万200ドルとなります。さてこの場合為替レートはどう動くのが公平でしょうか。

為替レートが変わらない場合、つまり1ドル=100円のままだとすると、日本は不当に扱われることになります。同じ商品を違う国で販売しているだけなのに、日本で売るのとアメリカで売るのとでは、アメリカで売る方が売り上げが大きくなってしまいます。

車のメーカーからすれば、日本なんかで販売せずアメリカで売った方が利益になるわけですよね。日本で販売するとそれだけで損ですから当然の判断です。でもこれって不公平ですよね。

この不公平をならすのが外国為替レートということです。この不公平さをなくすためには、為替レートを1.02ドル=100円にすれば解決します。このように、インフレによる購買力の変化から来る不公平さを為替レートで調整する考えを購買力平価説と言います。

これによると100円に両替する場合のドルの金額が増えたことになります。アメリカ人は、100円を両替するのに1年前は1ドルあればよかったのですが、現在は1.02ドルないと100円に両替できなくなってしまった、ということです。

つまりドルの価値が下がったということで、ドル安になるんです。物価の上昇率という観点で見ると、二つの国を比較して物価上昇率が高い方の通貨は安くなるという帰結になるのです。ただしこれはあくまで長期的な補正が働くという話であって、すぐに調整されるわけではありません。短期的には経済や政治的な要因、或いはその時点での受給によって為替レートは変動します。

物価上昇率の高い国に投資をすると為替差損をしやすくなる。

以上の結果を踏まえると、こうまとめることができます。日本よりもインフレの国に投資をすると為替差損をしやすくなる

外貨定期預金なり外国債券は、高金利を謳っていますね。日本の円では金利がつかないので利率の良い海外の通貨で運用しましょういう話です。短中期的には為替はどう変動するか読みづらいものです。重要人物の発言でも大きく変動します。しかし長期的になれば方向性は一辺倒になっていくのが分かります。

ブラジルやインドなど、とりわけ新興国はインフレ率が日本とは大きく乖離しています。日本は経済が停滞していますが、新興国は加速度的に経済成長をし続けています。そのため、日本よりもインフレ率が高いです。

為替レートをチャート形式で調べてみると分かりますが、いずれの国との為替レートも長期的には円高に推移しているのが分かると思います。つまり、新興国などの金利の高い国の通貨を活用して利回りをよく見せている金融商品は、長期的にはそのメリットは為替レートで相殺される可能性があるということですね。

もちろん、日本は政策で金利をマイナスに押し下げているという状態なので、これを逆手にとることもできなくはありません。例えばシンガポールは日本よりも高金利ですが、インフレ率は日本よりも低いのです。そのため、シンガポールと円の為替レートは長期的にみると円安に向かっているのが分かると思います。

このように、海外通貨を使って収入を得ようとする場合、相手国と日本のインフレの違いから攻めてみると良い利回りを得ることも十分期待できます。知っていると知っていないではリターンが変わってくるので意識的に調べてみることをお勧めします。

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