3分で分かるADR

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米国株式投資をしたことがない人にとっては耳覚えのない言葉だと思いますが、外国に投資をする際に覚えておいて損はないADRについて3分で読めるように分かりやすく説明したいと思います。

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ADRはアメリカ国外の企業の預り証

ADRとは、正式名称はAmerican Depositary Receiptと言いまして、米国預託証券と言います。これは、アメリカ国外の企業が自社の株式をアメリカの証券取引所で簡単に売買できるようにしたシステムです。

例えば、イギリスのA社がアメリカで資金調達をしたいと考えます。この場合、ニューヨーク証券取引所に直接上場する方法とは別に、預託証券を上場する方法があります。上場には基準もあり簡単には上場できません。上場よりは容易に行えるのがこの預託証券を上場する方法なのです。

イギリスのA社はまず自分たちの株券を現地のB信託銀行に預けます。B信託銀行は預かった株券を裏付けにして、アメリカのB信託銀行で預託証券という代替証券を発行します。これをニューヨーク証券取引所に上場することで、ニューヨーク証券取引所でイギリスのA社に投資ができます。

預託証券とは、簡単にいってしまえば預り証というもので、銀行は預かった物を”預かりました”と証明するものを発行します。それが預り証です。つまり、この預託証券にはその預かり物である株式と同じ価値があると判断されるわけです。

この証券を投資家に買い取ってもらうことで、投資家はその企業の株式を保有したのと同じ意味を持つことになるんです。

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世界中の株式を簡単に買える仕組み

世界中の企業の株式は大半は簡単には買えません。日本人としてはアメリカの株式は比較的簡単に買えますが、ヨーロッパ諸国や中国、インド、韓国、ブラジルなどの株式市場にはアクセスが困難なのです。

そんな時、この預託証券を買い付けるという方法を行えば、あくまで預託証券を上場している企業に限りますが、世界中の株式会社の株式を買うことができるというわけです。投資信託で代用することもできますが、運用を委託する投資信託ではなく、直接個別の会社に投資したい場合にはこの制度が役に立つのです。

ちゃんと配当金ももらえます。上記の例で言えば、イギリスのA社は配当金をポンド建てでB信託銀行に渡し、B信託銀行はそれをアメリカドルに両替して預託証券の保有者に渡します。議決権行使の力も及びます、行使するかどうかは別ですが。

ただ注意点としては預託証券はあくまで預り証です、株式ではありません。その値段は本来のA社の株価のみならず、そもそも預託証券自体の需給によっても変動しますので、必ずしも現地イギリスに上場しているA社の株価と同じに連動するわけではありません。

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預託証券を上場できるのは優良企業の証

実は預託証券の上場はなかなか難しいのです。簡単にはできません。個人投資家が購入できるレベルのADRを上場するのには厳しい発行条件をクリアする必要があります。

裏を返せば、個人が購入できるADRを発行している企業はそれくらいに優良企業であるということでもあります。発行元でもある株式発行企業が主導で預託証券を作る必要があるので、代替証券とは言えその株券を発行している企業のお墨付きがあると思っていただいて構いません。

アメリカ国外にも優良な企業はたくさん存在します。このサイトでは主に米国企業について取り上げていますが、さらに世界全体を見渡せば優良企業はあるので、興味のある方はADRについても意識してみることをお勧めします。

最後に有名どころのADRをいくつか紹介します。

アリババ…中国のインターネット小売企業。

グラクソ・スミスクライン…イギリスの製薬会社。シュミテクトなど。

ノバルティス…スイスの医薬品メーカー。

ロイヤル・ダッチ・シェル…オランダ・イギリスの石油会社。シェル。

ユニリーバ…オランダ・イギリスの一般消費材メーカー。

テンセント…中国のゲーム会社。

ボーダフォン…イギリスの携帯電話事業者。

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